殺生石」 富樫倫太郎
光文社    1359円



 箱館戦を舞台にした半パラレルファンタジー
 富樫さんの蝦夷政府3部作の第2弾。第1弾は「箱館売ります
 土方はいつのまにか巻き込まれました型で参加。



 メインストーリーは封印された妖怪を甦らせたい『伯爵』と
 アイヌの方々がそれぞれ平行で進み、蝦夷で土方や高松凌雲を
 巻き込んで交差し、決着。第1段と同じですね。


 てか「殺生石」に九尾の狐と名高い妖怪が封印されてるって話
 なんだけど、この伝承は意外とメジャーでなんと那須史跡まで!
 マジでびっくりでした。てか自分が無知でした…。




 「箱館売ります」ではメインだったガルトネル事件がここでも絡む。
 大好きみたいだ。フリーメーソンも大好きみたいだ。
 大鳥の扱いヒド過ぎる。榎本は大変元気。鉄はあいかわらず追っかけ。
 人見さんが何気に贔屓で通訳の田島も登場シーン多し。タロも出して!
 「箱館〜」より土方の言動に活気があって素(荒)っぽい。




 …と蝦夷政府の事を書いてるが彼等の場面は半分以下。くそっ。
 アイヌ語の羅列には辟易。伯爵の王国建設も伏線張りすぎ。
 でもそっちがメインですと言われたらそれまでか。




 蝦夷政府たちのシーンだけ後から何度も拾い読みすると思います。
 彼等の会話などは好きなのでこちらをメインに書いて欲しいなぁ。