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「新撰組捕物帖　源さんの事件簿」　　秋山　香乃
　　　　　河出書房新社　　　　　　　　1890円




　京都新選組で隙間的に起きたちょっと不可解な事件の数々。
　主人公６番隊組長井上源三郎がそれらに首を突っ込む探偵役。



　事件としては色恋・恨みの私的なものばかり。
　源さん主役だけあって義理人情が大いに推奨されている。
　こういうのは後味がいいね、やっぱり。


　土方、沖田もよくでるし、伊庭が普通に顔を出してくれるのも嬉しい。　
　土方と伊庭が揃うと両者共に粋でいなせなので会話までが気風がいい。
　沖田のマイペースぶりも可愛い。



　　
　一話毎に事件と解決、てかオチはあるが登場人物からすると連作。
　でも時系列はある。最終話では源三郎戦死後にまでいくしね。




　さすが秋山さんだけあって軽快なノリ。伊庭の喋り方もツボだ。
　血なまぐさいシーンもあるにはあるが日常の小話や人情味溢れる
　主要人物の心理の方がココロに残る。




　うーん、秋山さんには是非伊庭本を書いて欲しいなぁ。　　　
　でもまずは来年二月発売予定の高杉本！期待無限大。