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「あやつられた竜馬」 加治 将一
祥伝社 1995円
坂本竜馬研究本…と言っていいのかな。
彼の活躍に英国のフリーメーソンメンバーが関与してたというトンデモ設定。
暗殺について衆知のように謎扱いされてる彼なのでこういう本も納得。
でもフリーメーソンはなぁ…。これはないよ…、が正直な感想です。
英国の傀儡だったとかフリーメーソンは世界中の革命・戦争に干渉して
るんだとかはあまり好みじゃないです。創●伝じゃないんだから。
や、あれはあれで好きだったんですが。次男ラブでした。S好き。
薩長同盟や亀山社中などがグラバーを介した英国によって操られてる、
けど竜馬としても操られてるだけではないのだという主張が後半から
続々出てきます。謎解き部分はやはり精緻で説得力を感じちゃいます。
フリーメーソンとか地下組織に詳しい人から見るとどうなのか判りませんが
全くゼロ知識な自分には読んでる間に気おされる部分がある。
でも幕末の重要人物が英国諜報部員で全て英国の掌の上ってのは、幕末
好きからすると逆に反発を覚えてしまいました。
竜馬が暗殺される3日前に書いた手紙の存在がキーワードになっていて
ここに幕末維新に関する重大事項が暗号化され隠されている…らしい。
そういう謎解きミステリとして読めば楽しい一冊。
竜馬ファンにはお勧めしません。