「山田 顕義」  秋山 香乃
  萩ものがたり  600円



 「五稜郭を落とした男」で市ィの名を広めてくれた秋山先生。
 これは萩ものがたりという萩市で発行されている小冊子で、
 萩に縁の人や物事をバシッとフォーカスするシリーズ。
 発行されたのは去年の秋。
 予告で「次回は市ィ」と知った時は小躍りした。


 山田顕義というと自分の中ではメジャー級のキャラなのだけど、
 果たして世間的にはどのくらいなのかな。江藤とどっちが上?
 山田市之丞とどっちが通りがいいのか、北越・函館戦の軍師と
 初代司法大臣とどっちが一般的なのか最早見当もつかない。
 オタクになってしまうとその辺りの知名度は全く掴めませんね。
 (自分ではマニアなつもりはないのであくまで「オタク」)



 ほんの60ページくらいの冊子なのですべて端的でざーっと
 市ィを知るにはとても手ごろな本。価格もね。
 しかも結構贔屓目に書いてくれてるので好感度も高い。




 村塾から入っているので高杉もばっちり。てか市ィの幕末を
 語る上で久坂・高杉はかかせないからね。
 禁門の変を京都で過ごしてるし、大島奪還にも随行してるし。
 この辺りは「五稜郭〜」を読めば一発でオちます。…高杉に。
 ただ、ここは明治の市ィをメインに見てあげたい。


 軍事の奇才であった彼だからこそ「兵は凶器なり」という言葉に
 格段の重みと値打ちが出る。というか軍才がなければ負けおしみ…。
 法律畑に移ってからの猛勉強ぶりは現在の東大受験生も目じゃない。
 のだけど、西南戦争ではやはり軍略を買われて出陣。


 この辺りはもっと一般受けしても良さそうなエピだと思う。
 辺境にトばしといて反乱or来襲になると命令形で呼ばれるとこは
 銀英伝のヤンみたくないですか?そんで結局方をつけちゃうの。



 ただ、今いち知名度がアレなのはやはり人生の後半で力を注いで
 編纂した民法・商法が新設された国会によって破棄されたからな
 んだろうなぁ。国会っていうか派閥の対立によるゴタゴタで。
 江藤もそうだけど法律に関しては創設の困難さがそのまま主導者
 の悲劇に表されてるようにしか思えない。泣けるね。



 そうそう、ここではあまり詳細は出てないけど市イの函館戦直前
 の苦労話(東京の首脳との戊辰戦への温度差)も結構面白いです。


拍手お返事 ↓



>6月14日の方
 土高にちょっとでもトキメいて頂けましたか!
 ありがとうございます。本誌では顔も合わせてないんですが(笑)
 ラブっつーより友情の延長(と本人達は思ってる)なべたべた感
 満載の2人に萌えます。人間の想像力ってスゴイですよね。
 銀高は大前提!気味なのでホントはもっと書きたいんですよ〜。
 原作ベースも妄想は色々あったりします〜。けど悲壮なシリアス
 になりそう…(泣)

>6月15日の方
 拍手メッセありがとうございますv
 余韻にひたってくださると嬉しいです。
 そしてその後は皆様の妄想におまかせ…、って究極に無責任!
 ちなみに最近アプした弁護士×依頼人は近日続きも出します。

>6月16日の方
 パラレル本編にメッセ、ありがとうございました。
 ぶちぶち途切れてて分かりづらい連作群ですみません!
 とりあえずこのままくら〜い雰囲気からはなかなか抜け出せない
 展開なのですがもう少しだけお付き合い頂ければ光栄ですv
 あまり間を置かずにアプいたしますのでv