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「将軍たちの戦い―連合国首脳の対立」 デイヴィッド アーヴィング
待望の連合側の幹部本。
アイク赴任前後からオーバーロード作戦を経てドイツを降伏させるまで。
この辺りの首脳陣の人となりが詳しく知りたくて読み出したんですが、
ぶっちゃけレベルが高かった…です。面白く読めるんですが「??」
な部分の解決にはなりませんね。全体構造を知ってるのが前提の本だった。
将軍たちのロンドンを中心にした駆け引きっていうか意地の張り合いって
言うか子供の喧嘩っていうかそういう雰囲気はばっちり伝わります。
ますます連合軍首脳に興味が湧いた。
ロンメルもすっごいいいんだけど、これ読んでモントゴメリーの魅力も
ちょーっとだけ分かった。それより何よりアイクでしたけど。
癖だらけで思うように運ばない連合軍幹部の中で天然のポジティブさで
結局ウマイ事乗り切り、いい感じに運んでしまう天性のアイドル。
という見方は腐りすぎですが、でももう少し陰に近い人ならかなり鬱々と
した状況になってしまってもおかしくないのに彼の明るさはすごいです。
ついでにパットンも苦労性でカッコいい男だった。
結構期待していたアーサー・テッダーなんですが予想よりずーっと出番が
少なくて無念です。ところどころの言動を見るとやはりツボりそうな気配
がめっちゃするのに!テッダーが主人公の小説ないかな〜。
連合軍の幹部連は規模はデカいですが意地や見栄やライバル心に突き動か
されてる部分が非常に強く感じて、とても微笑ましい一冊でした。
けど作戦内容の是非理非詳細・費用対効果なんかはまだまだ勉強不足なので
どこかで修行を積んでからもう一度読み返します。