うっかり萩へ。
 数度目の訪問なのでこれもピンポイント。
 というか今回訪れた目的はこれ。



 
 萩の欠片 〜幕末志士たちの手紙








 ファンがサインをねだる気持ちが初めて分かった。
 『直筆』の力って強い……!!


 軸や額もあるがそれよりも1本の巻物に並列して貼られた手紙。
 これがもう幕末長州勢揃い、オールスターズ。


 幕末主体の物と明治中期主体の物の2本が展示されているが、
 やはり幕末のものがもう楽しすぎる。



 解説して下さった学芸員の方も仰っていたが政治的等の内容では
 なく書いた人間のみを重視して並べて貼ったようで、まさに日常の
 ヒトコマを印した手紙があったりなんかする。
 ちなみに1本の巻物に手紙を貼った(貼らせた)のは手紙の元・
 持ち主の山根正次。



 宍戸九郎兵衛は福原越後への手紙の中で桂を「おつかい」に使って
 いたり、高杉は長嶺に愚痴っていたり、もうホント微笑ましい!


 ちなみにこの愚痴っぽい手紙は人材登用を説いたもので何気に
 村田蔵六も評価している。面識あったのかなぁ。
 筆跡が見どころなので印象深いものを幾つか。



 ・久坂の字ってバランス悪い。意外とおおざっぱな性格?
 ・桂はやはり文頭の数文字がデカい、が後方が小さく薄い。
 ・明治だが市ィは細かい字を書く。神経質そう。
 ・ヤジ、丸文字!
 ・松陰先生は執筆ではなくラフな手紙だと行が斜めってる。
 ・周布はとにかく太い。
 ・狂介は明治では角張った字だが慶応の頃御堀との寄書は柔らかい。
 ・後藤象二郎、字が汚いです。
 ・曾禰荒助はガキっぽい字を書く。



 とまぁ感想には事欠きません。見るべし。
 ちなみに萩関係ないけど福島安正が西園寺たちと寄書した軸もある。
 福島が描いたという富士の絵が…笑うしかない。



 あー楽しかった。また行っちゃおうかな。