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「大日本帝国憲法義解」
明治22年2月11日発布された大日本帝国憲法の解説書。
伊藤博文の著となっているが各条文の説明書きは井上毅作。
このタイトルで紹介してるけど実際は帝国憲法と皇室典範の
両方への説明書なので『帝国憲法皇室典範義解』という名で
発刊されている。
大日本帝国憲法、別名民権運動へのカウンターパンチフロム俊輔。
十四年政変での形成を見事に切り抜けたどころか逆転してる。
このタイミングでこの内容の『憲法』を作っちゃうのだから、
俊輔と取り巻き(特に毅)には脱帽する。
雨後の筍の如く沸いた私擬憲法は一顧だにしていない。
この頃の俊輔見てると幕末のパシリと同一人物とは思えない。
木戸・大久保時代の10年間に何があったんだお前ってくらい。
毅や巳代治や金子を従えて末松をパシらせて。
まぁ外交に関してはあまり活躍してないけど、内政への影響力は
ホント大久保の後継者って感じだ。
この偉そうな筆跡。
上手い下手は分からないけど物凄い自信を感じる。
そして俊輔が日本のトップで力を振るえば振るう程、維新前夜に
倒れた本当の功労者達を思いが至る。だって長州の先導者達が生きてたら
俊輔がこんなに大物になる事はきっとなかったんだ。
久坂とか入江とか国司とか他にもみんな。
あーくそぅ。なんだか物凄く悔しい。
あ、高杉はきっと政府高官の地位なんて鼻先で笑って蹴り飛ばしたから抜き!